みんなのお話の記事一覧

お寿司の前で会いましょう

2015年2月22日

長年ヘルパーをしていると、
「あの人どうしてるかな~?」と思う人がたくさんいます。
利用者さんであったり、そのご家族であったり、同じ利用者さんにかかわった他事業所のヘルパーさんであったり…
その数ある「どうしてるかな~?」の中で、たまたま前日に思っていた方に近くのスーパーでばったり会いました。
お総菜売り場のお寿司の前で。

以前働いていた所の利用者さんの旦那さんで、自転車に乗って買い物や卓球の会に出かけたりされてた方なので、歩行器を押している姿に(あれ??)と迷いつつ声をかけました。ご本人なら1年と半年ぶりぐらいです。
「○○さんですよね?」
私の顔をしばし見つめて
「おお~あんたに会いたかったんや~!」
「そうですか。それはうれしい」
「ほんまやで、長い事会わん間にもうな、わし最近ボケとんねん。でもあんたの名前は知ってるはずや。思い出すから、ちょっと待ってや!」
とお寿司の前でしばらく考え

「…おかめや。△△おかめ!」
ありがたいことにフルネームで思い出してくださいました。
「○○さん、偽ボケや偽ボケ~」
「ほんまに最近ボケてるんやけど、あんたの名前は覚えてるんやな。」
とヘルパーとしてとてもうれしい言葉をいただきました。
珍しく巻きずしが食べたくなったおかげで、会えてよかった。
また、お寿司の前で会いましょう。ありがとう○○さん!!

投稿者 : ヘルパーおかめ

大正生まれの素敵女子

2015年2月12日

私は、昔からカバンのチャックがほんの少し開いたままです。使った後のエプロンもカバンの中に何も考えず詰め込みます。時間短縮のつもりです。
ですが、大正生まれの素敵女子は、毎回家事援助終了しエプロンを詰め込むヘルパーの私に
「ちゃんとたたんで入れなさい、そのほうが後から出すとき気持ちがいいから」と優しく注意してくれます。
エプロンを入れ直し、挨拶し、向きを変えると私の背中のリュックサックを引っ張り「開いてるよ」と笑いながらチャックを閉めてくれます。
「ありがとうございます」と振り返った私の上着のチャックを「閉めなさい。」といい、慌てて閉めようとする私に「カバンを置いてから閉めなさい。そのほうがしやすよ。」
ズボンのポケットから出ている携帯のストラップを見つけ「落ちるよ、ポケットの中に入れとかないと。」
リュックに押しつぶされた襟を正し、「はいこれで大丈夫、今日は何時頃帰ってくるの?遅くなってもいいから慌てずに。気をつけてね。」
「遅くなるからご飯食べて寝といてください・・・」帰ってこれないことに罪悪感を感じつつもそう言って、次の利用者さん宅に向かう。

今でも、身の回りはいい加減なことが多いですが、、開いたままのチャックに気が付いた時、家に帰ってくちゃくちゃのエプロンを出したとき、素敵女子の笑顔を思い出して、ほくそ笑みます。(おっしゃる通りでございます。くちゃくちゃのエプロン気持ちよくない…)
慌ててイガイガした気持ちを、まあるくしてくれます。
同じ時間を生きていなくても、気持ちを動かすことのできる素敵女子
色んなことがあるけれど
『きちんと生きよう』と微笑ませてくれる素敵女子の魂に 日々感謝しています。

投稿者 : ヘルパーおかめ