背負った荷物

2017年7月22日

「何となく軽くなった気がする・・・」と思われるぐらいの技がヘルパーに必要だと思っています。家族や友達ならがっつり持ってあげればいい。だけどヘルパーは、荷物にワイヤーひっかけてちょっと離れたところからドローン操作でほんの少し持ち上げるぐらいがいいんじゃないかと・・・。

背負ってたほうがいい荷物もあるやろうし。
関係性で、持っていいものと持たれたくないものがあると思うし。
張り切り過ぎて「私やってます!荷物持ってあげてます!ほらありがたいでしょ!」みたいにな感じになるのはもう、ヘルパーとしてかなりレベルが低いですし。
自分は上手に手を貸せるなんて思いあがらないことが大事だと思います。
「何かおかしい」と言ってもらうことも大事だと思います。人の気持ちなんて100%わかるわけないですから。
「何かおかしい。」といわれたら元に戻して、やり直す。それを繰り返しながら心地いい位置を探していくことで、信頼関係が築いていけるんじゃないだろうか。

実際に気づかれないようにドローン操作で相手の背負ってる荷物を持ち上げてると・・・泥棒です(笑)。
が、長くヘルパーの仕事をしていると、ついつい思い上がりたくなるときが出てきます。こっちの知ってる事例に相手をはめていきたくなることもあります。
そんな時は
人の気持ちに土足で入ってドロボーヘルパーになってないか?勝手にいろんな引き出し開けてないか?足の裏を確認して気を付けたいと思います。

投稿者 : ヘルパーおかめ

振り返る夏2

2017年7月19日

ある夏の暑い日
利用者宅の玄関のドアを開けた瞬間、ヘルパーの危険信号がピカッと光るほどムワ~っとする暖かい空気が押し寄せてきました。急いで部屋へ入っていくと、

「こんなかっこですまんなあ、今日はさすがに暑い。」
と保冷剤をタオルで頭に巻き付け、
ランニングシャツとトランクス姿。汗だくで、顔を真っ赤にしながらも背筋を伸ばしてきちんと座っている90代の紳士・・・
エアコンのリモコンを見れば暖房。
「わ~!!暖房ですやん!!大丈夫?!!」
すぐに窓を開けて換気
「暖房になってたか、暑いはずやな~。トコペイ島(戦争中に派遣された南方の島)でもこんなに暑くなかったなあと思っとったんやハハハハ」

昨日生きて話していた人が、翌朝隣で死んでいる。上官が白飯を食べている傍らで餓死していく仲間。友人が死んでも泣き言を言えない。暇つぶしのように殴られる。明日は自分が死ぬかもしれない。
たくさん聞かせてもらった戦争中の軍隊の話がワーっと頭の中を走ります。
国の力で戦争に巻き込まれた人たちは、想像できないほどの悲しみを背負って生きてきた。
その荷物は簡単には下せないと思います。
だから楽しんでもらわないといかん!笑わせて、その隙に背負った荷物を減らす!ヘルパーのというか私の使命だと思ってました。

しかし暑くても寒くても痛くてもつらくても「言うたってしゃあない」
と背筋を伸ばして生きていた90代の紳士。
一緒に過ごした日々を振り返ると
楽しませてもらってたのはこっちでした。あんな男前と過ごした夏も宝物です。

投稿者 : ヘルパーおかめ

振り返る夏

2017年7月14日

自分のおもしろ探知器に反応して動くとき
『意味が分からん』
と言われがちです。
笑わせれば意味が分からんで成功なんですが、
その『意味不明な動き』の意味が分かる人々に出会った夏がありました。

理解される笑いの衝撃。
あの夏は熱かった。
人は人生で何度、夏の暑さよりも熱い衝撃に出会うのでしょうか・・・

頭がボーっとするほど暑い時は、冷房のスイッチを入れて、夏の思い出を振り返る。
これぞ熱中症対策です。

投稿者 : ヘルパーおかめ